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創業期より「役に立つ」という経営理念のもと、大阪を中心に顧客からの様々なニーズに応え続け、これまで培った物流サービスを基盤にB to B 、B to C、ネットショップを手掛けるなど、理念を忠実に実行に移してきた株式会社関通(旧社名・関西商業流通株式会社)。設立20周年に伴ない、「信頼と貢献」という理念に変更し、自らが顧客に提案・販売までを行える企業にシフトチェンジした同社は、部門間の情報共有の最適化を図るため組織体制を従来の組織から、2008年1月、各部署の社員を振り分け顧客別に担当するチーム制に組織変更、更なるサービスのクオリティ向上を目指している。チーム制を機能させることが、即業績に直結する体制において急務となるチームリーダー育成のために取り組んだ、リーダー研修を参加された朝倉常務、松岡課長、永岡係長に詳しく聞いた。
順調に業積を上げ続ける成長企業
―この不況と言われる時代の中、順調に業積を上げられていますが、自社はどのような会社という印象をお持ちだったのでしょうか。
(朝倉常務):私たち関通グループの信条であるクレド(※)を大切にし、ひとりひとり実行を心がけているので、社員間や社内の雰囲気はとてもいいですね。おそらくその結果だと思うのですが、顧客にも恵まれ、お互いがお互いに元気を発信するような関係を築けています。その結果、10年で売上は約5倍、業績は順調に上がってきています。しかしやっぱりその中でも問題はあるんですがね。
※クレド:ラテン語で信条、志。近年は経営理念、経営哲学として経営する基盤となる考え方とされている。ザ・リッツ・カールトン ホテル カンパニーのクレドが有名。
壁を破ることができないリーダー
―その問題とは具体的にはとどういったことでしか?
(朝倉常務):各個人、自分のやりたいこと、やるべきことは何なのかが明確でない、またそれがある者は、現実とのギャップに悩んでいたということがあったんです。自分のやりたいことが不明確ということは部下へのマネジメントに大きな影響を与えますし、そういった小さな問題もいずれ必ず組織に波及していくものですからね。今期でちょうど3年計画が終了し、次年度から新たな5年計画に取り組んでいくため、初めてチーム制を導入したのですが、そうしたとき現状のリーダー層の強化が急務だと思ったんです。まだまだリーダー制にして間もなく、今回初めてそういったポジションにつく社員もいたのですが、チームがどのような成果を上げていくかは、チームのリーダーで決まるといっても過言ではないと思うんです。そういう意味で中間層のリーダーにはもっと部下へのマネジメント、リーダーシップの発揮の方法を学んでもらいたいという考えはありました。

インタビューに答える朝倉常務
―なるほど。そんな中で、初めてお会いしたのが当社主催のセミナーでしたよね。なぜ今回のセミナーに参加されたのでしょうか?
(朝倉常務):今、お話したようにチーム制を取り入れたのですが、当時の各リーダーは仲良く横一列、手をつなぎあっている状態でした。私はやっぱり誰か抜き出て欲しいという想いはあったんですよね。そんなとき当社の社長から、こんなセミナーがあるよと紹介されたのがソリューションさんのセミナーでした。そのときは特に新しい知識を得るためにというわけではなく、今まで自分達が行ってきたことを確かめるという意味で参加したんですけどね。
やってきたことが間違いじゃなかったと確信
―そのセミナーの印象はいかがでしたか。
(朝倉常務):一言で言えばとてもよかったですね。具体的には、小西社長のセミナー内容が僕の考えと非常にマッチしていました。お話しされている中での価値観や考え方などが僕自身、日々思っていたことを体系化して実践されていたので、内容もわかりやすく今まで僕自身やってきたことは間違いじゃなかったと確信したと同時に、『この想いを今現場で奮闘しているリーダーみんなにも伝えたいな』と思ったんです。
そのときは特に新卒採用における業績アップのお話をされていたんですが、その後がとても印象的でした。数日後お会いすることになったわけですが、弊社に来られた方が新卒2年目の高畑さんと1年目の社員さんだったんです。ですよね高畑さん?
(高畑):はい、そうでしたね。今年入社の新卒生と一緒に伺わせてもらったんですよね。あのときは温かく迎えていただいてありがとうございました(笑)。
(朝倉常務):てっきり上席の方が来られるものだと思っていましたので・・・ただ、しっかり話されますし、驚きました。セミナー内容が机上の空論ではなく、自社で実践されていたのでしっかりした教育ノウハウがあるんだと思いました。
理想の組織を目指すゴール設定
そして新卒メンバーに加え人材育成に精通するコンサルタント長友が、今後の組織体制を構築していくため、約1ヶ月で4回の面談の時間をとる。その中で朝倉常務の中から次の6つの要望が挙げられた。
| 朝倉常務から挙げられた6つの要望 | |
|---|---|
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これまで掲げてきた「役に立つ」という経営理念から「信頼と貢献」という理念に変更、本当の意味で経営理念を追求していくにはチーム制の機能向上が至上命題。顧客のニーズに応え続ける関通にとってチームを引っ張るリーダーの育成が最優先事項として両社の意見が合致、組織人事コンサルタントの長友、高畑の両名で会社の将来を担うリーダー育成研修の提案を行うことになる。「答えはクライアントの中にある」という考えのもと徹底的な現場社員インタビューを行い、組織診断サーベイ(CUBIC)を用いて、関通の組織全体の課題を抽出し、理想とする組織像を目指すために必要なリーダーとしての要素を得るためのゴールを提示した。
| ソリューションが提示した目指すべきゴール |
|---|
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現場実践型リーダーの育成
講義だけの研修ではなく、主体的に参加できるようワーク、ディスカッションにウエイトを置くことで、社内コミュニケーションの活性化が効果として表れる。ソリューションでの研修はこのコミュニケーションの活性化を図ることで、社内の情報共有の円滑化に加え、自発的に行動、発言する自立型人材を育成するのが特徴の一つ。同一のゴール地点を共有後、サービス導入が決定、机上の空論ではなく現場を見据えた実践向けの研修を行うため、再度、朝倉常務との打ち合わせを挟みリーダー育成研修をオーダーメイドで構築した。
| 研修プログラム | ||
|---|---|---|
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Phase1 |
チームの行動指針、実践目標の構築 |
6時間 |
|
Phase2 |
部下育成、部下指導について |
6時間 |
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Phase3 |
リーダーシップ、リーダー像の確立 |
6時間 |
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Phase4 |
ビジョン達成のための |
6時間 |
提案内容:リーダー研修
実施期間:4ヶ月間(1回/1ヶ月 計4回)
対象:チームリーダー
担当講師:小西正行、安田敏照、長友威一郎
不安を解消する度重なる事前ミーティング
―研修を導入されることになったわけですが、不安に思うことや抵抗はなかったのですか。
(朝倉常務):もちろん初めてのお付き合いでしたし初めての研修スタイル、当然ありましたよ。具体的には『研修プランが参加メンバーの意識や行動レベルに合ったものができるのか』、2つめに『研修目的が参加メンバーに理解され、主体的に取組むことができるのか』そして3つめに『第三者から見て、その成果が明らかにわかる状態になっているのか』という3点ですね。
―それはどのようにして解消されましたか。
(朝倉常務):研修前の個別インタビューや毎回の事前ミーティングが徹底されていたことですね。打ち合わせの都度、参加メンバーの状態の確認や目標・ゴールの確認をしていたことが大きいですね。また2回目の研修以降から徐々に本気さと自分のための研修であるという意識がメンバーから感じ取れるようになり、行動にも変化が見られるようになりました。




実際の研修風景。発表・発言の場を多く作ることで伝える力を磨いていく。
期待以上だった、結果とプロセス
―研修を導入されることになったわけですが、不安に思うことや抵抗はなかったのですか。
(朝倉常務):リーダーの意識レベル(マインド)が高まったと思います、あとは成果を出して初めて成功と言えると思いますね。私としてはあっという間でしたけど、4ヶ月間という期間が良かったように思います。他の研修を受けたことも何度かありましたが、長いものでも2週間という期間に対し今回は、実質研修日は4日なんですけど、研修の間に行う課題や取り組みが内容濃く行われた4ヶ月間でしたね。この期間があってリーダーのみんなに浸透させることができたと思います。でもその研修姿勢を見て改めて学ぶところもあったし、僕自身が1番成長したんじゃないかな(笑)

リーダー研修の様子
―実際に効果が現れだしていることなどはありますか。
(朝倉常務):部下との距離が縮まりチームワークが良くなりましたね、その結果、自発的に業務時間外でミーティングの場を持つようになったのではないかと思います。また、会議などで自分の考えを素直に表現できるようになりましたし、自ら目標設定し取り組むようになったなど自発的に動けるようになりましたね。自分自身のビジョンが明確になってからは行動力がアップし、自己啓発に励むようになりました。業務においても早期問題発見ができているようで、業務の質、効率共に上がってきています。
自分達だけで作り上げた正真正銘の「リーダー宣言」
―今回の研修で特に良かったことをあげるとするなら。
(朝倉常務):ソリューションさんからご提案いただいた『リーダー宣言』ですね。関通のリーダーとして意識して実践していかなければならないというものをリーダー主体で作り上げたものです。ああいったものは、本来なら社長や経営幹部といわれる人たちが作り上げるものだと思っていました。もちろん今回もみんなが作っている最中も「手を加えなければならないな。」と正直思っていました。
| Kantsuリーダー宣言 〜カンツーのリーダーとは〜 |
|---|
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【実行者】 私は、社長の代わりに会社の想い(方針・価値観)を語れるような『伝導者』になります。社長の意図を実現するのは、私の役割です。 |
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【部下育成】 私は、部下をよく知り、部下の行動について指示し、部下の行動を評価します。チェックだけでなく、良いところを伸ばす支援・激励・教育をします。「この人についていきたい」と言われる人間的魅力を持った見本となり、部下を成功へと導きます。 |
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【目標必達】 私は、メンバー全員で目指せる明確な目標をかかげ、それをいつも意識できるよう、そばに置き、目標を達成するために、日々やることを具体的行動に落し込みます。また、その目標がチーム全員の目標となるよう、メンバーの意思確認、方向確認することを怠らず、PDCAサイクルを回す重要な責務を果たしていきます。 |
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【心】 私は、決しておごらず、礼儀礼節を大切にし、私に与えられた任務をまっとうします。謙虚な心で上司、部下、かかわる人すべてと接し、たくさんの感謝を贈ります。 |
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【誇り】 私は、会社・自分の仕事に誇りを持ちます。 |
(朝倉常務):でも仕上がってきたものを見たときとても良いものができていたと素直に思いましたね。もちろん、「リーダー宣言」を作成したことの効果が発揮されるのはこれからだと思っていますけども、それ以前に、メンバー自身が自分達で作りあげるプロセスが良かった。
(高畑):本当にいいものができましたよね。このリーダー宣言を作り上げることで横のつながりも増えたのではないですか?
(朝倉常務):そうですね、今回の参加者8名のリーダーは、皆で作り上げる中で相当な議論やバトルがなされてたんだろうと思います。実際僕はその場には出なかったのでわからないのですが、早朝やプライベートの時間を使って行っていたようです。その取り組みへの意識、コミュニケーションを図る機会が生まれたことはもちろん、自分達で作り上げるプロセスを学んだことも大きいと思うんですよ。私が作ってもよかったんですが、実際現場をよく見ているのは彼らですからね。
ビジョン設定における意外な収穫
―松岡課長、永岡係長は実際に研修に参加されたわけですがいかがでしたか?
(松岡課長):はじめ内容は何も聞かされていなかったので、不安ばかりでしたね。これから何が始まるんだろうと(笑)。得たことは本当にたくさんありすぎて・・・その中でもコミュニケーションですかね、一番は・・・
―実際に効果が現れだしていることなどはありますか。
(永岡係長):私は聞く側から話す側になったことが一番大きいですね。例えば朝礼当番が明日なら、帰ってから明日何を話そうかと準備するようになりました。そうしていくと自然と自分から話しかける回数も増えました、すると次は不思議と相手から話しかけてくる回数も増えたんです。以前とは比較にならないくらいチームが活発になりましたね。

受講者として参加した松岡課長(左)と永岡係長(右)
―コミュニケーションというと具体的には?
(松岡課長):研修の中で部下とコミュニケーションをとるという課題があったのですが、その課題を通して話すことのよさを知りました。部下やアルバイトさんとの共有時間が、純粋に2~3倍になりましたね。今までいかに話していなかったのかと実感しました。話す内容も会社の方針やクレドについてなど少しずつ変わっていっていますね。自分の中で思っているだけではなく、「それはクレドに反してるんじゃない」と注意、指導する判断基準として活用できるようになったのは大きいですね。
自立性を育む新たな取り組み

朝倉常務
―研修を受けられてから新たな動きなどはありましたか?
(朝倉常務):早朝勉強会を開催しています。週1回、土曜日も来れるリーダーが集まって行っています。これは今後もずっとやっていこうと思っています。もちろん自由参加です。みな自主的に出て来ていますから、みな伸び伸びしてやっていますよ。本気で学びたいと変わった彼らに、その場を提供してあげるのが僕の役目ですから。こうして同じ時間を共有できることはうれしいですね。
―社内の雰囲気が変わってきているようですね。
今まで業績に併せて急ぎ足での教育になっていたんですが、原点に戻ってもう一度自分がビジョンを設定しなおしたことは大きいですね。一人ひとり明確に掲げたことで社内が明るくなりました、リーダーが明るくないとチームは明るくならないですからね。これは意外な収穫でした。
―最後にソリューションへメッセージをお願いします。
(朝倉常務):今いけてるなと思ったときこそ一番怖いじゃないですか。そんなとき、第3者目線で見てもらい気付くことがいっぱいある。もちろん今回もたくさんありました。自分達目線でできていると思っていることが、実は全然できてなかったり、開始前に掲げた目的とは違う「あ、こんなところが!」と別視点から見たときに浮き彫りになる弱点に気付かされたりしたわけですね。また何より、現場に入り込みずっと一緒に行っていく4ヶ月間の中で、両社ともに成長していこうという想いが、担当の高畑さんから強く感じたんですよね。
(高畑):ありがとうございます。こうやって一緒に成長していけるということが私たちにとって何よりうれしいことですから。本日のように振り返ってお話しを聞かせて頂くことなどもできていますし、これからも宜しくお願いいたします。
(朝倉常務):そうですね、単に研修を受けるだけじゃなく、いろんな刺激を受けることで成長することもありますから、今後もお互いを高めあえる関係性でいたいですね。
お忙しい中ありがとうございました。